フィリピンインフラ状況、あなたはどんなイメージがありますか?
テレビやニュースで報道されるフィリピンの様子はスラムや貧困地域が中心なことがほとんど。
テレビなんてあるの?電気はちゃんと通っているの?
と疑問に思うのも仕方のないことです。
インフラは経済の発展に欠かせないもの。
大抵の場合、生活インフラといえば
- 電気
- ガス
- 水道
- 通信
- 交通
のことを指します。
今回はその中でもフィリピンの電気について取り上げていきます。
- フィリピンの発展を知りたい
- 経済の成長がどうなっているのか知りたい
- 投資を考えている
という方はぜひ一度目を通してチェックしてみましょう。
フィリピンの電気普及率
フィリピンの電気普及率は右肩上がりで年々増加しています。
2015年頃の普及率は
- 首都マニラがあるルソン島が89.3%
- 政情不安が長く続いた南部ミンダナオ島が56.3%
となっていましたが、情勢が回復、国際協力などもあり電気は年々普及率があがってきています。
最新のデータである、2017年にはフィリピンの電気普及率は93.0%まで上がっています。
ちなみに日本の電気普及率は100%です。
フィリピンの電気の安定性
日本の電気はとても安定しています。
スイッチを押せば電気がつくし、引っ越しをしても電気の開設まであっという間で、すぐに好きな時に電気を使うことができるようになります。
ですがフィリピンは多くの発展途上国と同じように、電気の安定性は日本に劣ります。
停電は日常茶飯事ですし、5分なんて短い時間で電気が回復することはあまりないです。15分〜30分くらい電気が停電したままのこともよくあります。
フィリピン人も停電には慣れていて、ランタンを用意している家庭が多くあります。
ただ、暑い夏場の停電は扇風機も止まってしまうのでかなり辛いものはあります。
フィリピンの1人あたりの電気の消費量
電気の消費量は国の産業や経済が発展していくとともに増加する傾向があります。
ベトナムは2000年ごろから、中国にあった工場の一部がベトナムへ移転するなどの動きが活発になり、それとともに経済・産業が発展。
二次曲線を描くようにグッと電力消費量が増加しています。
陸続きのカンボジアも同じような曲線を描いているのがよくわかります。
一方、フィリピンは電力消費量の増加は緩やかな右肩上がり。
島国であるがゆえに普及のさせにくさや、物流の難しさも伺うことができます。
ですが、右肩下がりの日本に比べると、上がっているということで成長しているということは考察することができます。
フィリピンの電気代と日本の電気代
そんなフィリピンの電気代は、物価の割にかなり高いです。
物価は日本の10分の1程度なのですが、電気代は日本とほぼ同じです。
フィリピンの最王手、電力会社MERALCO(メラルコ)によると、フィリピンの2018年の電気代は1kwあたりP10.55(約23円)です。
日本は1kwあたり19.95円〜27円となっています。
上で紹介した電気の普及率ででてくる、ベトナムとカンボジアの電気代は
- ベトナム:約8.1円〜約10円
- カンボジア:約16円〜約20円
- 日本:19.95円〜30円
- フィリピン:約23円
となっています。
こういうことから見ても、フィリピンの電気代は他の国と比較すると割高になっていることがよくわかります。
フィリピンの電気会社事情
少し古い動画ですが、この動画はとてもわかりやすくフィリピンの電気代がなぜ高いのかを、フィリピンの電気の仕組みと一緒に紹介してくれています。
フィリピンのマニラで生活をしていると、電気代はMERALCO(メラルコ)という会社へ支払いを行います。
フィリピンの電気は
- 発電
- 送電
- 配電
とわけて考えることができます。
発電・送電は今までは国営で運営されていましたが、慢性的な電力不足から民間企業にも開放されました。
配電事業としてはマニラのメラルコ、ネグロスのセネコ等地域独占企業が牛耳っているのが現状です。
民間人から見える電力会社はこの配電の部分。
実質的な仕組みをまるごと変える必要があるので、なかなか変化することがないのが現状です。
フィリピンの電力は日本と同じように高いのに対し、普及率も消費量も年々増加傾向にあります。
もし、電力会社の仕組みがかわり、電気代が安くなれば電気の普及率も消費量も一気に爆発的に増加する可能性を十分に秘めています。
電気は生活する上で最も大切なインフラの一つ。
今後もフィリピンの電力事情にはしっかりと注目していきたいですね!
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